クロムモリブデン板の合金成分
ASTM A387 に準拠したクロムモリブデン板には、以下のように異なる合金含有量を持ついくつかのグレードがあり、一般的に使用されるグレードは Gr 11、22、5、9、91 です。
21L、22L、91を除く各グレードは、引張強度要件表に定義されている2つの引張強度クラスで提供されています。グレード21Lと22Lはクラス1のみ、グレード91はクラス2のみです。
学年 | 公称クロム含有量、% | 公称モリブデン含有量、% |
2 | 0.50 | 0.50 |
12 | 1.00 | 0.50 |
11 | 1.25 | 0.50 |
22、22L | 2.25 | 1.00 |
21、21L | 3.00 | 1.00 |
5 | 5.00 | 0.50 |
9 | 9.00 | 1.00 |
91 | 9.00 | 1.00 |
ASTM A387合金鋼板の参照規格 ASTM
A20/A20M: 圧力容器プレートの一般要件。
A370: 鋼の機械的性質に関する試験仕様
A435/A435M: 鋼板のストレートビーム超音波検査用。
A577/A577M: 鋼板の超音波斜角検査用。
A578/A578M: 特殊用途における圧延鋼板のストレートビームUT検査用。
A1017/A1017M: 合金鋼、クロムモリブデンタングステン製の圧力容器プレートの仕様。
AWS 仕様
A5.5/A5.5M: シールドメタルアーク溶接用の低合金鋼電極。
A5.23/A5.23M: サブマージアーク溶接用フラックス用低合金鋼電極。
A5.28/A5.28M:ガスシールドアーク溶接用。
A5.29/A5.29M:フラックス入りアーク溶接用。
A387クロムモリブデン合金鋼板の熱処理
ASTM A387に準拠するクロムモリブデン合金鋼板は、焼鈍、焼ならし、焼戻しのいずれかの熱処理を施したキルド鋼とする。または、買主の合意がある場合には、オーステナイト化温度からエアブラストまたは液体焼入れにより加速冷却し、その後焼戻しを行うものとする。焼戻しの最低温度は下表のとおりとする。
学年 | 温度、°F [°C] |
2、12、11 | 1150 [620] |
22、22L、21、21L、9 | 1250 [675] |
5 | 1300 [705] |
グレード91合金鋼板は、焼ならしおよび焼戻し、またはエアブラストもしくは液体焼入れによる加速冷却後に焼戻しを行う熱処理を施すものとする。グレード91鋼板は、1900~1975°F(1040~1080°C)でオーステナイト化し、1350~1470°F(730~800°C)で焼戻しを行うものとする。
上記の表に従って熱処理なしで注文されたグレード 5、9、21、21L、22、22L、および 91 のプレートは、応力緩和または焼きなましのいずれかの状態で仕上げられるものとします。
詳細図
